BEFORE YOU BUY A VIOLIN

バイオリンを買う前に押さえておきたいポイント

バイオリン選びは「音が好きかどうか」だけで決めると、あとから迷いやすい分野です。
このページでは、購入前に一度整理しておくと役に立つ視点を、できるだけ分かりやすくまとめました。
すべてを守る必要はありません。ご自身の判断軸を作るための“考え方の引き出し”としてご活用ください。

1. 「譲れない条件」を言葉にしておく

新しい楽器が欲しくなると、頭の中にはいろいろな希望が浮かびます。たとえば??

  • 華やかな音がする
  • 低音がしっかり響く
  • 全体のバランスが良い
  • ドイツ製/イタリア製が良い
  • ストラドモデル/ガルネリモデルが気になる
  • 手工品が良い/外観の雰囲気も大事

ここで大切なのは、「希望を増やすこと」ではなく、優先順位を決めることです。
条件が同じレベルで並ぶと、試奏しても判断がぶれやすくなります。

おすすめの整理方法

条件を 「絶対に外せない(1〜2個)」「できれば叶えたい(2〜3個)」 に分けてみてください。
選び方が驚くほどスムーズになります。

2. 予算は「制約」ではなく「設計図」

「○○は外せない」という条件を考えるとき、最終的に必ず関わってくるのが予算です。
予算が無限なら、理想に近い楽器を幅広く探せます。ですが現実には、 予算の範囲で“いちばん満足度が高い選択”を作るのが楽器選びです。

5万円前後

まずは「弾きやすさ」「調整の有無」を重視。
本体だけでなく、弓・ケース・調整込みのバランスを見ると失敗しにくいです。

10〜50万円

選択肢が増えるゾーン。
音色の好みを言語化し、試奏で比較できる状態にすると良い結果が出やすいです。

50〜100万円

伸びしろや反応の違いが見えやすくなります。
将来のステップアップも見据えて「長く使える一本」を探しやすい価格帯です。

100〜500万円

工房・作者・状態の差が結果に直結。
音の魅力だけでなく、調整履歴やコンディション、扱いやすさも丁寧に確認したいゾーンです。

500万円以上

目的(演奏/コレクション/資産性)を明確に。
証明書や来歴、修理履歴など、情報の整備が満足度を左右します。

まずは「いくらまでなら無理なく出せるか」を決め、そこから条件の優先順位を合わせていくと、 選び方がぐっと現実的になります。

3. 「もし手放すなら?」も一度だけ考えてみる

少し話題を変えます。
「今持っているバイオリンって、いくらくらいで買い取ってもらえるんだろう?」と考えたことはありますか。

実際、買い取りのご相談は珍しくありません。そこでここでは、イメージを掴むために “例”として、過去のご相談内容を分かりやすく整理してみます。

例:買い取り査定のご相談(参考)

内容(例) 当時の価格(例) 査定(例)
中国製/手工品/アンティーク調 定価 30万円 約 5,000円
ドイツ製/工房製(廉価版) 定価 20万円 約 36,000円
イタリア製(電話でのご相談) 購入 400万円(当時) 約 150万円前後(要現物確認)

「30万円なのに5,000円?」と驚く方も多いのですが、 “すべてのバイオリンが値下がりしない”わけではありません
価値が保たれやすいのは、ごく一部の条件を満たした楽器に限られるのが現実です。

もちろん、買い取り額だけで購入を決める必要はありません。ですが、 「自分の予算の中で、どこに価値を置くか」を整理する材料にはなります。

最後に:購入前チェックリスト

  • 弾きやすさ:反応の早さ、左手の押さえやすさ、音の出しやすさ
  • 音の方向性:明るさ/深さ/まとまり、どの音域が得意か
  • 状態:割れ・剥がれ・ネック周り・駒や魂柱などの調整状況
  • 付属品:弓・ケース・肩当て等を含めた総合バランス
  • 将来性:今の自分に合うか、半年後〜数年後も使えるか
  • 手放す可能性:もし必要なら、価値の説明ができる情報が揃っているか

迷ったら、「譲れない条件(1〜2個)」に立ち返るのがいちばん確実です。
その条件を満たす楽器の中で、弾いた瞬間の“納得感”がある一本に出会えれば、長く味方になってくれます。

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