Nicolas Maline Violin Bow
1845年頃製作、鑑定書付き。材、造形、時代性が静かに響き合う、19世紀フランス弓の魅力を丁寧に受け止めたい方へ向く作品です。
ニコラ・マリーン Violin Bow について
Nicolas Maline による、1845年頃製作のバイオリン弓です。赤褐色のペルナンブコによる丸棒スティック、黒檀フロッグ、2リングボタンを備え、19世紀フランス弓らしい端正な表情がよく表れています。刻印は摩耗により判読が難しい状態ですが、古い焼き印の痕跡は確認でき、さらに Gilles Chancereul の鑑定書が付属することで、個体の背景もきちんと見ながらご検討いただけます。見た目の美しさだけでなく、作者、時代、材、そして資料面まで含めて弓を選びたい方にふさわしい作品です。
仕様表
| 作者 | Nicolas Maline |
| 生産国 | France |
| 製作年 | 1845年頃 |
| スティック | Round / Red-Brown Pernambuco |
| 長さ | 728 mm |
| フロッグ | Nickel / Ebony / Pearl Eye |
| ボタン | Ebony / 2 Ring |
| 刻印 | 摩耗により判読困難 |
| 鑑定書 | Gilles Chancereul |
特徴
19世紀フランス弓らしい端正な造形
この弓の魅力は、まず全体の姿にあります。長めのヘッド、やや立ち気味のフロント、流れのよいラインが無理なくまとまり、古いフレンチボウならではの気品を感じさせます。新しい弓の整い方とは少し違う、手仕事の温度が残る表情があり、見ていても飽きにくい作品です。写真から伝わる雰囲気の段階でも、量産品とは異なる静かな存在感があります。
材の表情に時代の深みがある弓
赤褐色のペルナンブコには、古い材ならではの落ち着いた色味と密度感があります。丸棒スティックの素直な印象に加え、材そのものが持つ深みが、この弓の雰囲気を支えています。派手に主張するタイプではありませんが、手にしたときにじわりと良さが伝わる、古弓らしい魅力があります。仕様だけを追うのではなく、材の表情まで大切にしながら選びたい方に向いた作品です。
焼き印の痕跡も個体の魅力として見られる
刻印は摩耗により判読が難しい状態ですが、古い焼き印の痕跡そのものは残っています。きれいに揃った状態だけを価値とするのではなく、長い年月を経た古弓として自然な姿のひとつと受け止められる点も、この作品の魅力です。材、造形、仕様、鑑定書が噛み合っているからこそ、こうした痕跡も個体の表情として前向きに見ていけます。
Nicolas Malineについて
1822年ミルクール生まれ、1877年没のフランス弓製作家です。父 Guillaume のもとで学んだのち、Pajeot 系の仕事に触れ、1840年頃から J.B. Vuillaume のために弓を製作したとされています。のちには力感のある独自の作風を育て、幅のあるヘッドや存在感のあるフロッグなど、ひと目で印象に残る造形で知られるようになりました。19世紀フランス弓の流れの中でも重要な位置を占める作者であり、現在も高く評価されています。
商品説明
本弓は、約1845年頃に製作された Nicolas Maline のバイオリン弓です。赤褐色ペルナンブコの丸棒スティックに、Nickel / Ebony / Pearl Eye のフロッグ、Ebony / 2 Ring のボタンを合わせ、古いフレンチボウらしいまとまりを見せています。写真で確認できる範囲でも、ヘッドの表情、材の質感、フロッグまわりの雰囲気には、19世紀のフランス弓らしい手仕事の気配が感じられます。見た目の美しさだけでなく、時代を経た個体としての説得力まで備えているところが、この弓の大きな魅力です。
鑑定書説明
付属する鑑定書は Gilles Chancereul によるものです。高級弓では、作者名だけでなく、どの鑑定家が見ているかも大切な要素になります。この弓は、作者、製作年代、材、仕様、個体の雰囲気が鑑定書ときちんと結びついているため、資料面でも安心して見ていきやすい作品です。音や手元の感触に加えて、背景まで含めて納得しながら選びたい方にとって、大きな支えになる条件です。
古いフレンチボウの造形と背景を、静かに受け止めながら選びたい方へ
作者、時代、材、造形、そして鑑定書まで揃ったこの弓は、音だけでなく背景まで含めて大切にしたい方に向く作品です。19世紀フランス弓ならではの手仕事の気配に惹かれる方は、ぜひご検討ください。